デッドニングとは?
そもそもデッドニングなんてあまり聞きなれない単語ですね?直訳すると『deadening = 防音措置』ってことになります。
では、なぜ防音措置が車内の音質向上に繋がるのでしょうか?
実はスピーカの音は正面からだけではなく、裏面からも出ています。
裏面から出る音は逆位相になっていて、正面に回折(回り込み)すると、
正面から出る音を打ち消してしまいます。
波長の長い低音域ほど回折しやすい特徴があるので、
低音になるほど裏面から出る音に打ち消されやすいと言えます。
『低音がきれいに鳴らない』
『車内で聞くと迫力が足りない』
などの原因はここにあります。
普通のスピーカーの場合、裏面から出る音を正面に回り込ませないために、
下の図の様に密閉したボックスにスピーカーを埋め込んでいます。
車の場合だとドアがスピーカーのボックス代わりとなるのですが、
下の図のように車のドア内部にはサービスホールと呼ばれる穴が開いていて、
裏面から出る音が正面から出る音を打ち消し、音質が落ちてしまいます
そこでデッドニングが必要となってきます。
ドア内部のサービスホールを塞ぎ、ドアを密閉されたボックスに
近づけることで車内の音質を保つことができます。
デッドニングでは制振材・吸音材・防音材の
各種シートを貼ることで以下のような効果が期待できます。
制振材:音量を上げても音割れしにくくなる、1つ1つ音が鮮明になる。
吸音材:スピーカーの裏面から出る反射音を吸収減衰させる
防音材:音もれ、音のこもりなどを抑える。